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2025年7月の同朋の会

 当山でのお盆期間を終えて、改めてお盆について考えました。世にいうお盆とは、7月13日、お盆の入りの日に亡き人をあの世から迎え、15日明けの日の翌日16日に送る、と考えられており、それにまつわる行事を大切に継承している家々が未だ多くあるようです。ナスやキュウリで精霊馬、精霊牛を作り、精霊棚を作って迎える準備をします。お盆の3日間は亡き人に出会える大切な期間とされています。亡き人を大事にする故の行為なのでしょう。
 浄土真宗では、亡き人を霊ではなく諸仏といただきます。諸仏は私たちに真実に目覚めよ、といつでもどこでも働き続けて下さいます。忙しい日常生活を送る私たちは、せめてお盆期間だけでも仏さまと心静かに向き合い、その願いに耳を傾けましょう。それが亡き人を本当に大事にすることになるのです。

(筆・坊守 釋尼育英)