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2023年2月の同朋の会

 今月も親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年の慶讃法要のテーマ


  南無阿弥陀仏
  人と生まれた意義と生きる喜びを見つけよう


というテーマを中心に考えていきました。
 テーマに先立って「南無阿弥陀仏」があります。このことは生きる喜びや意義を自分のものさしで見つけようとするのではなく、南無阿弥陀仏を根本にしてたずねていくことを明確にしています。さらにテーマの後ろにも南無阿弥陀仏がくっついているのではないかと住職は意見を出しました。
 先立って南無阿弥陀仏があって、締め括りでも南無阿弥陀仏に摂まっていく。言い換えれば南無阿弥陀仏と称えれば、阿弥陀仏の誓願によって私たち衆生が摂めとられて溢れることなく救われていく。龍樹菩薩は「即時入必定」といい、曇鸞大師は「入正定聚之数」といいました。さらに親鸞聖人は「仰いでこれを憑むべし」と我々に語りかけています。「正定聚」というのは念仏称えて信心獲れば、往生すべき身と定まることです。今までに阿弥陀仏の浄土に往かれた諸仏の方々と等しいとも親鸞聖人は言い切ってます。人が死ぬその瞬間だけの問題では無くなる訳です。既に阿弥陀仏によって約束された身だからこそ、これまでも、今も、これからも、南無阿弥陀仏を通して自分自身と向き合い、聞法し悩んでいくのです。また信楽を獲ることは難の中の難です。そのことについてはまたいずれ何処かで聞法していきましょう。


(筆・釈裕香)