同朋会は新たに参加される方を喜んでお迎えします
何かの折に「何宗ですか?」と聞かれたら、ご門徒の皆さんは「浄土真宗です」と答えられますよね。ところで浄土真宗とは一体何でしょうか?世間に名告っている教団名ではありますが、ただそれだけのことでしょうか?
「浄土真宗」…文字通りの、浄土を真の宗とする、生き方です。ではそれはどういうことなのでしょうか?そもそも「浄土」はどこか遠くにある手の届かないところではありません。「浄土」は苦しみのない、迷いなき世界です。なぜなら私たち凡夫のように比べることをしない、況や比べること自体が存在しない世界だからです。
私たちがいるこの苦しみ多き人間世界「娑婆世界」の中で私たち凡夫は、自分たちの思いに囚われて、常に真実の眼で物事を見ることは出来ません。その時代や環境の影響を受け、自分の思い・ものさしで物事をみるから苦しみが生じるのです。常に比べているのです。それが差別へと発展します。
凡夫というは、無明煩悩われらがみにみちみちて、欲もおおく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむこころおおく、ひまなくして臨終の一念にいたるまでとどまらず、きえず、たえずと、水火二河のたとえにあらわれたり。(『一念多念文意』)
厳しいですけれど親鸞聖人は私たち凡夫の姿を言い当てて下さってます。「念仏成仏是真宗」、苦しみ多き私たちを離れて浄土真宗は存在しません。私たちや私たちの社会の迷いに気付いてほしい、浄土からの呼び掛けに耳を澄まし自身を見つめ直すことが浄土真宗を名告る門徒の姿なのです。
同朋会は教学を学ぶことだけを目的としていません。ご一緒に聞法していきましょう。気付くことが大切ですよね。
(筆・西福寺坊守 釈尼育英)
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もうすぐお盆を迎えます。(7/13木〜7/15土)
どうぞ、暑さ対策なされてお参り下さいませ。